2025年稲刈 コンバイン操作と点検を予習   Bruce Springsteen 「Letter To You」

 この記事は、僕用のコンバイン点検、操作マニュアルとして書いてます。ベテラン農家の方ならこの程度のことは当たり前ということばかりですが農業素人には当たり前ではありません。
次にコンバインを使うのは1年後ですから、今、分かった事柄もすっかり忘れてしまいます。ですから僕自身のためにコンバインおよび機械全般の勉強を兼ねて書いてます。

コンバインを点検で格納庫から出す。

 8月お盆後にコンバインの運転、点検等を早めに予習しておきたいのでコンバインを格納庫から出します。なにしろ、1年振りだから操作も忘れています。そして機能、操作について知らないことばかりだからマニュアルに沿った復習は新しい発見と学びがあるものです。

ヤンマーYH448 全長4070✗全幅1895✗高さ2050 重さ2245Kgとかなりの図体です。格納庫に田植機とコンバインを入れると余裕が15センチほどしかありません。だから注意して格納します。

コンバインを準備する。

 目視でコンバインをチェックして作動してみます。
①エンジンルームを開けてエンジンオイル、冷却水、ホース類、エアクリーナ、配線被膜の破れと緩みがないか見ます。エンジンオイルが汚れていたので早めに交換します。ディーゼルエンジンはオイルが黒くなるのが特徴だそうで、通常の「汚れてる」はガソリンエンジンの感覚だそうです。昨年はヤンマーさんの点検で交換してますが今年は自分でします。マニュアルではオイル交換は1シーズンか100時間ごとです。まだ100時間は使用していませんが交換しましょう。まずは、ヤンマーに行って純正品のオイル「クリーンロイヤル10W30 4L 4,500円」を2本購入します。

②冷却水のサブタンクに水道水を補給しました。

③コンバイン周りは、クローラの緩み、ベルトやチェンの緩みがないか、注油箇所は実際にグリスと注油をします。

④エンジンを始動してレバー・スイッチを動かし異音がないかどうか、メインの脱穀部と刈取り部、排出オーガが正常作動するか確認します。(正常でした)

⑤刈取り作業の予行演習をしてみます。サイドデバイダーを出す、排わら切替レバーが排わらになっていることや自動注油機能で刈刃・チェンを注油します。分草板が適正な高さになっていることを確認します。引起しタイン4箇所確認 グレンタンクは正常に結合されているかなどです。(マニュアルではまだ確認箇所の記載がありますが省略)

メーター表示やボタン、スイッチ類の機能を改めて復習します。
昨年は「排気フィルター再生」が表示して警告ブザーが鳴って右往左右しましたので、今年はそうならないように復習です。警告ブザーがなったら「排気フィルター再生」ボタンを押してそのまま作業を続ければOK、30分程度で処理が終わります。正確には解りませんがディゼルエンジン特有の排気を規制する法律に基づいてよりクリーンな排気にする仕組みのようです。

レバーとスイッチ類は操作を忘れています。機能を再度、復習すると良いことがあります。

リモコンのようなのは排出オーガ(モミを軽トラに排出する筒状のもの)を動かす装置です。本番で動かなかったら最悪です。事前練習で動かしてみます。(正常に動きました)

オイル交換をする。オイルは純正品を使う。

このコンバインは排ガス規制基準にそった機械でエンジンオイルは純正品のクリーンロイヤル10W−30を使ったほうがトラブル発生が少ないということなので、少々お高く1缶4Lで4900円(市販の10W-30は約2000円)ですがこれを使います。

まず、すぐ真下にあるオイル抜きの穴(ドレンプラグ)から古いオイルを抜きます。

グレンタンクを開けてエンジン部分にあるオイル注入口(オレンジ色の蓋)に4.7L入れます。

各部のオープンはどうするのだろう。

 トラブルが発生した箇所を確認し原因を除去するには、トラブル箇所を開く必要があります。なので各部のオープンの仕方を予習します。昨年、カッター部に稲わらが詰まってニッチモサッチモいかなくなったトラブルが発生しました。ベテラン農家ならイロハなことも、オープンの仕方が分からず時間だけ過ぎてゆき、結局、販売店さんから来てもらったことがありました。(これは解らないはずだ、ベルトを外さないとオープンできない仕掛けでした。)

 稲刈りにはトラブル発生が当たり前ということですから、今年は、まず、自分で対処できるようになりたいものです。まずは、マニュアルを開いて各部のオープンを予行演習してみます。

①グレンタンクのオープンはベルトとストッパーを外して開きます。

②排わら部とカッター部は排わらチェン部を開けてベルトを外さないとカッター部が開かない仕掛けです。

排わら部のベルトを外すとカッター部が見えてきます。手を切らないように手袋をしてペンチで稲わらを除去しました。

これは昨年、稲が排わら部とカッター部に詰まったトラブルの写真です。オープンの仕方が分からなくて時間だけ過ぎてゆきました。結局、ヤンマーさんに来てもらいました。オープンの仕方が分かれば自分で対応できた事例です。

コンバインはここ脱穀部が一番パワーがかかります。多分、処理スピードの差はここの馬力の差だと思います。チェンにまんべんなく潤滑油をスプレーしておきます。

これ以外にオープンの仕方を覚える箇所は、フィードチェン、刈取部もあるのですがちょっと高度ですから、とりあえずここまでとします。

集中注油装置 注油の仕方

 注油は大事、こまめに注油して機械を長持ちさせます。このコンバインには集中注油装置というボタンひとつで複数箇所に注油する仕組みがあります。この仕組みで注油する箇所とそれ以外の個別に注油する箇所を覚えます。

  • 集中注油装置で注油する箇所は ➡ 各部(主に脱穀、カッター、刈取り部)のチェンと刈刃です。まずは、集中注油装置のオイルタンクにディーゼルエンジンオイル10W30(市販品)を入れます。 
  • 個別にする注油箇所もいくつかあります。ニョロニョロとしたグリスアップ(エピノックグリースAP2)は2番処理胴のチェン(グレンタンクを開けて)、クローラー4箇所と排出オーガの受継ケースにします。うまく差し込みできず手がベタベタになって大変でした。クローラーのスイングアーム部分はコンバインの下に潜らないとできないのでしません。

集中注油装置のオイルタンクにディーゼルエンジンオイル10W30(コメリで2280円)を満タンにします。昨年はコンバイン専用のオイルを使用しましたが値段が倍しますので今年はこちらの安いオイルにします。昨年の稲刈り時に満タンにしたのがほぼ空になってました。集中注油は刈刃とチェンで切り替えて注油します。

2番処理胴のチェンはグレンタンクを開けて密閉された箇所にあります。

稲ゴミの処理は段階があります。

稲ゴミの調整は送塵調整レバーをディフォルトの標準3にしますが、刈取り条件の悪い圃場では、作業前に次の確認をします。倒伏イネは4、5(ゴトゴト音がする場合も)、選別が悪い時は1,2で、湿ったモミは4、5に変更します。
 
クリーンシフトレバーは標準の3レベルを上下に変更します。

自動化装置を使う。

□こぎ深さ自動(こぎ深さ自動制御装置)
 これは常にONにしておきます。刈取部のセンサが稲の長さを適正なこぎ深さに自動調整しますから。
□UFO自動(車体水平制御装置)
 これも常にONにして車体を水平にしておきます。

排気フィルターについて

 このコンバインは排出ガス規制に適合しています。「排気フィルター再生モード」はPM(ススなど)を燃焼させ大気に放出しないための仕掛けです。「排気フィルター再生」が画面表示されると警告ブザーが鳴り作業ができなくなります。警告ブザーが鳴ったら、駐車して排気フィルター再生スイッチを3秒以上長押します。再生まで約30分位かかりますのでそのまま作業しながら待ちます。なお、エンジンオイルは純正品を使わないと排気フィルターが目詰まりするそうです。高いオイルですが仕方ないですね

稲の刈り方はこうです(マニュアル)

 マニュアルにはこんなことが書いてあります。「あぜ際から左まわりで刈る、あぜ際が刈り取れない場合は2条ほど残して左回りで刈る。残したあぜ際の2条は右まわりで刈る。広い圃場は中割りで刈ってみる」コメ農家の方が実践してきたことをマニュアルに落とし込むとこんな感じなんだと感心します。

倒伏イネは追い刈が基本、向い刈りと右倒伏は完全倒伏では困難、追い刈りと左倒伏は注意して慎重にやります。

18a位の圃場です。まだ、完全に倒伏してませんが強い雨が降れば危ないです。この圃場は昨年1年休耕して3枚の段差のある変形田を1枚に工事してもらいました。休耕にしたせいか栄養素(窒素分)が多く、倒伏抑制剤の入った一発型の肥料が全く効かず、草丈が通常のコシヒカリ同様に長く青々としていたので転ぶ(魚沼では倒伏をこう呼びます)と思っていたのですが悪い予感が当たりました。

なお、このように休耕した圃場は栄養分が強くなるので肥料はしないようです。そんなことも後日知りましたが、後の祭りです。

広くはなったけど台形で飛び出ている箇所もある圃場でどう刈るのか。マニュアルで勉強してみましょう。この時点での状況では多分転ぶと思います。追い刈と左倒伏刈りのようだからまだ軽いほうでしょうか。

このコンバインは4条刈で48馬力とかなりパワーがあります。注意すべきは馬力にまかせ強引に作業すると思わぬアクシデントが起きます。倒伏追い刈りは低速で行いなさいとの注意です。(過信は禁物)

手刈りをできるだけ少なくする。

 稲刈りの労力を減らすには手刈りを少なくするのが一番。この図のように隅を15m位から3~4回斜め刈りすると手刈り部分がほとんどなくなります。(本当にヤンマーさんのマニュアルはよく出来てます)
今年の稲刈りでは進入口の三株だけ刈っただけです。もちろん、若干の刈残しはありましたが四角の手刈りは不要でした(ありがたい)。
 

抜かる圃場では、旋回モードを湿田モードに切り替えられる。

座席の下にあるなんやら分からない機械部品にある黒い棒状のものは、コンバインの旋回を通常の堅い圃場から柔らかい湿田モードに切り替えるスイッチです。秋の長雨でぬかるんだ圃場を2.3トンもあるコンバインが旋回するだけで大きく沈み込み「こりゃ大変だ」になります。これをなんとかやってくれるのがこの湿田モードです。
しかしながら、今年の長雨には参りました。湿田モードがあるから楽でしたというようなものでなく、この機械があるから刈れましたがぬかってぬかって大変でした。これを使わなくて済む秋空であってもらいたいものです。

コンバインに貼ってある注意シールを読んでみる。

普段、農機具にあるかかる注意シールを読まない方のほうが多いと思います。僕もそうです。コンバインは危険個所が多いのかやたらたと多いのです。そこで改めて全部読んでみることにしました。

機能する箇所、危険な個所、注すべき箇所ごとに適切な言葉で注意すべきこが書いてあります。為になりましたシーズンごとに再読しよう(実感)。

この1枚 Bruce Springsteen 「Letter To You」

 Bruce Springsteenはあまりに有名なシンガーソングライターですからなにも付け足すことはありません。Bob Dylanの後継はこの人なんて言われたこともありましたが、Bruce SpringsteenはBruce Springsteen以外の何者でもありません。優れたアルバムを何枚も出しています。このアルバムも曲は爆発的で重厚、詩は難解でもあり、かつ、詩の重さがアメリカンロックの素晴らしさを表しているアルバムです。僕はこのアルバムの「Song for Orphans」という曲が好きで繰り返し聴きます。

 アルバムタイトルの「Letter To You」には、And send it in my letter to you というフレーズが繰り返されます。「言葉では表せないなにかを手紙に込めて君に贈ろう。」この頑固なアメリカ人はなんて格好いいんだろう。

 1949年生まれで御年76才です、すごいですねこのパワー。僕はネブラスカの農民のような頑固さを感じさせる風貌からBruceはネブラスカ州の生まれかと思っていたのですが(ネブラスカというアルバムがあります)、ニューヨク州の隣のニュージャージ州の生まれだそうです。

 頑固そうで農民のような風貌から共和党支持者かなと思われますが(すみません私見です)、民主党支持者で先の大統領選挙でハリス氏支持を表明。「カマラ・ハリスとティム・ウォルズは階級、宗教、人種、政治的観点、性自認を問わず、全ての人を尊重し包み込む国を展望している」「それはまさに、私が55年間一貫して描き続けてきた米国の展望だ」と語った。この素晴らしき頑固者は現在もトランプ大統領と戦い続けています。

t.yakubo

地方銀行、リース会社、酒造メーカー勤務後67才で160アールの稲作農家を始める。

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定年退職者の稲作の記録
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